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2010年6月30日
熊本県建設業協会・橋口会長「建設業は雇用の受け皿。PRを積極的に展開したい」(後)

 

 建設業といえば公共事業、都市インフラ整備のイメージがある。たしかに目に見える建設業といえば道路をつくったり、橋をかけたりすることだ。けれども、その裏には、たとえば雇用の受け皿や緊急事態への対応など、目に見えていない役割もあるのだ。公共事業=悪という構図ができあがりつつある中、九州の建設業界は、どのように歩まなくてはならないのだろうか。(社)熊本県建設業協会の橋口光徳会長に話しを聞いた。

(聞き手:IB事業部リーダー緒方克美)

 ――政権交代がなされ、公共事業が悪の存在のように取り扱われる傾向が強くなりました。マスコミによる喧伝が大きな影響を及ぼしていると思われます。

熊本県建設業協会 会長 橋口 光徳氏橋口 結局は市民生活に影響が出る可能性があります。マスコミの報道によって公共事業が悪者として捉えられ、投資が縮小される。それにより建設業界で淘汰が進み、若者の雇用などにも影響が出る、という構図です。現在、建設業の高齢化が進んでいます。若者の雇用ができないと技術の継承ができなくなってしまうのです。トンネルを掘削する技術を身につけ、橋りょうをつくる技術を身につけていっても、それを継ぐものがいなくては、市民の生活に悪影響が出るのは必至です。小さなボディブローをコツコツと当てられているのが現在の状況だと思います。ダメージは蓄積され、最終的には国民に大打撃を与えることになりかねません。マスコミに関しましても、全国区の大手マスコミと地方のマスコミとでは、本来立場が異なるはずです。地方のマスコミは、地元がどうすればよくなるかを考え、行動していくべきだと思います。マスコミは興味を喚起するだけでよいのかも知れませんが、それによって当事者は生死をさまようことになるというのも分かっていただきたいと思います。

 ――日本人全体の気質なのかも知れませんが、どうも自己アピールする能力に欠けているように思えます。とくに建設業界の方は、情報を発信することに疎いように感じます。

橋口 マスコミだけではなく、国や地方自治体にも自分たちの考えをアピールしていかなくてはならないと思います。自民政権下の呪縛と言いましょうか、仕事をくれる行政に対してものを申し上げることを疎んできた歴史があるのです。しかし、今は政権も変わりました。これまでのように地方の現状を理解した上での国策というわけにはいかなくなってきています。民主党政権にも、積極的にアピールし、どれだけ厳しい環境を強いられているのか、理解していただく必要があります。意味のある、公益性の高い仕事をし、それをうまくイメージづくりにつなげていかなくてはなりません。一回言っても書いてくれないのなら、二度、三度とあきらめずに言い続けてまいります。私たちの業界を正しく認識していただきたいですからね。

 ――本日はご多忙の中、誠にありがとうございました。

(了)

【文責・柳 茂嘉】


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