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2010年7月21日
公共投資縮減、低価格競争... 厳しすぎる建設業界の現状(2)

 

 ――指名競争入札から一般競争入札へと小泉政権以来大きく入札制度がシフトしました。それによりダンピングもどきの低価格による入札が行なわれるようになり品質の確保が問題視されて、2005年には公共工事の品質確保に関する法律(品確法)が成立し、総合評価制度が実施されるようになりました。梅林会長はまだ公平な競争環境が充分にはできあがってはいないとおっしゃいます。一般競争と総合評価、それぞれどの部分が問題なのでしょうか。

 川畑 一般競争入札は資格さえあれば誰でも参加することができます。資格はランクごとに与えられるのですが、たとえば同じAランクの中でも幅があるのです。企業というのは、同じ会社というのは一社としてありません。それが同じランクにいるというだけで、あとは価格競争なのです。

 ――中には資金繰りのためにとにかく安くても、それこそ赤字でも受注したい企業も入札に参加することがあるようです。このような企業と真面目にやっている企業とが同じ土俵で戦うこと自体、ナンセンスのように感じます。

鹿児島県建設業協会 川畑俊彦会長 川畑 鹿児島にはAランクだけで268社あるのです。一方で工事の発注量は減少しています。どの会社も工事を受注したいから、入札に参加してくるのです。中にはおっしゃるような状態の企業もあると思います。発注者側にはもっと細かく査定していただいて、幕内は幕内、十両は十両といったような棲み分けが必要なのではないかと思います。

 谷村 一般競争入札になって、くじ引きで落札業者が決定されるケースが出てくるようになりました。各県ともに同じだと思うのですが、これでは企業の経営は成り立ちません。コンピュータのルーレットで決まるというのは公平と言えば公平かも知れないですが、運で企業生命を左右されるのは、いかがなものかと思います。きちんと企業を査定してほしいと切に願います。

(つづく)
<出席者>
大分県建設業協会 梅林秀伍会長   大分県建設業協会
  梅林秀伍会長
長崎県建設業協会 谷村隆三会長   長崎県建設業協会
  谷村隆三会長
宮崎県建設業協会 永野征四郎会長   宮崎県建設業協会
  永野征四郎会長
鹿児島県建設業協会 川畑俊彦会長   鹿児島県建設業協会
  川畑俊彦会長

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