ネットアイビーニュース

2010年7月26日
公共投資縮減、低価格競争... 厳しすぎる建設業界の現状(5)

 

<変わらないマスコミのスタンス>

 ――額に汗して夜も工事をしている現場の方々には頭が下がります。そんな中、公共事業は悪の温床のようにマスメディアが報じる傾向が見えます。マスメディアの論調についてお考えを聞かせてください。

 永野 建設業界が社会貢献していることが報じられないのが残念でなりません。今、宮崎県では口蹄疫の問題が発生しています。私たち建設業界では1億円に近い金額分の奉仕をしています。埋却のための穴を掘ったり、運搬をしたりするのは重機を扱う専門家である建設業者にしかできませんから。5月末の段階で重機オペレーターなどの作業員がのべ1,683人、パワーショベルが1,200台、ダンプ589台、その他多くの協力をさせていただいております。今回の問題では発生地域以外からの応援ができないという特殊な事情もあり、地元の建設業者はかかりっきりになっているのです。処分された家畜の処理は精神的にも肉体的にも辛いものがあるのです。そういった作業がなされているのに、建設業の貢献がまったくと言っていいほど報道されないというのは、実に残念です。

 ――マスメディアは建設業界の活躍を報じることを嫌っているのかも知れないですね。

長崎県建設業協会 谷村隆三会長 谷村 今回のことで防疫という新たな任務が建設業界に生まれたように思います。建設業は地域ごとにあるという特性があります。これゆえに防災の機能を担ってくることができたのです。外国からの脅威に対しては自衛隊が対応するのですが、国内の自然災害に対しては建設業者が対応しているのです。地震や台風、津波などの自然災害のときには行政から建設業者に協力要請の声がかかります。そして災害復旧の手伝いをしているのですが、マスメディアは、ほとんど報道してくれることはありません。

 川畑 防疫、防災は建設業が担っていることを意識している方というのは本当に少ないのではないでしょうか。今回の口蹄疫に関しても、宮崎県と県境を接する鹿児島県では昼夜24時間体制で月にのべ2,500人もの人が消毒ポイントで侵入阻止に尽力しています。我々の仲間が文句一つ言わずに作業にあたっているということを報道は一言も言ってくれないというのは実に残念ですし、現場で作業しているかたがたは本当にかわいそうだと思います。

(つづく)
<出席者>
大分県建設業協会 梅林秀伍会長   大分県建設業協会
  梅林秀伍会長
長崎県建設業協会 谷村隆三会長   長崎県建設業協会
  谷村隆三会長
宮崎県建設業協会 永野征四郎会長   宮崎県建設業協会
  永野征四郎会長
鹿児島県建設業協会 川畑俊彦会長   鹿児島県建設業協会
  川畑俊彦会長

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