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2010年7月16日
市民生活を支える黒子役 時代とともに進化する舗装技術~(社)福岡市舗装協会

 

(社)福岡市舗装協会 会長 田中 隆臣 氏

 ―貴協会の概要、活動内容をお聞かせください。

 田中 福岡市舗装協会は、福岡市の舗装業者33社、賛助会員9社で構成されています。福岡市と当協会で防災協定を結び、防災活動に参加するなどして協会のPR活動を行なっています。そのほか、ボランティア活動の一環として、福岡市、福岡市土木建設業協会と共同で違法看板の撤去作業を年2回行なっています。

 ―舗装業界の現状はいかがですか。

 田中 予算はピーク時から半分以下になっています。入札に関しても指名競争から一般競争入札となり、競争が激化している状況です。九州の他県と比べると需要はあると言われますが、当事者としては厳しさを実感しています。

 ―民主党政権となり、『コンクリートから人へ』と言われています。

 田中 「無駄な公共事業だ」と「公共事業は無駄だ」という考え方は大きく違います。無駄な公共事業は減らすべきです。しかし、必要な公共事業はたくさんあります。それらに対してはぜひとも予算を確保していただきたい。そうしなければ、国民、市民の方々の生活おいて、必ずどこかにシワ寄せがきます。

 ―行政に対する要望はありますか。

 田中 今年度に入って吉田市長が、第二四半期までに年間予算の80%を発注するという話をされましたが、今のところ実感がありません。景気対策を含めていち早く発注量を増やしてもらいたいというのが正直なところです。
 現在、福岡市ではバリアフリーなどを重視した生活道路に着手しています。高速道路などある程度大きな規模の仕事となると、大手ゼネコンが受注しますが、生活道路などについてはやはり地場企業へ仕事が回るようにしていただきたい。

 ―人材育成の面で取り組んでいらっしゃることはありますか。

 田中 技術の伝承は大きなテーマです。重機を扱うにしてもミリ単位の仕事ですので、その技術を若い職人にしっかりと伝えていけるのか危機感も抱いています。インフラ整備は半永久的なものだと考えています。新規事業は別としても、メンテナンスは絶対に必要です。ですから、技術はもちろん、事業の継承もしっかりとやっていかなければなりません。

 ―最後に、舗装業者の今後の役割と方向性についてお聞かせください。

(社)福岡市舗装協会 会長 田中 隆臣 氏 田中 我々の仕事は、とくに市街地においては夜間工事を行ないます。市民の方々は「道路はきれいで当たり前」という認識を持たれていると思いますが、我々が黒子役となり、市民の方々がお休みになっている間に道路をきれいにしています。ぜひ、その点はご理解いただきたいと思います。
 メインの道路はある程度整備されていますが、一歩裏に入った生活道路などはまだまだではないかと思います。車道と歩道が分離されていない、通学路においては子どもたちが歩くスペースが確保されていないなどの問題があります。
 もう1つ、自転車対策も必要です。現在はエコ志向から、自転車通勤あるいは通学が増えています。ですから、自転車道の整備も課題でしょう。福岡城の前など一部では対策が行なわれていますが、通行量の多い場所ではもっと整備していく必要があります。
 時代の変遷にともない、道路の質自体も大きく変わっています。最近では、温暖化対策の一環として、遮熱性舗装も実験的に行なわれています。景観やバリアフリー、環境問題など、需要の変化に応じて、我々の技術も日々進化していかなければなりません。

 ―お話をうかがって、舗装工事に対する印象が大きく変わりました。本日はご多忙のなか、ありがとうございました。

所在地:福岡市中央区春吉3-21-21
電 話:092-771-2147

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