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2011年3月30日
独禁法、価格カルテル、談合...規制強化の先に見えるものとは(中)

 

公正取引委員会事務総局 九州事務所長 大塚 誠司 氏

<談合=悪いという認識?>

 ―05年末に相次ぐ談合をきっかけとして行なわれた、スーパーゼネコンによる「脱談合」によって、本当に談合はなくなっていったと思いますか。

 大塚 たしかに宣言以降、落札率の低下や入札改革など外見からは談合解消に向かっているように見えたと思います。しかし、現実問題として、今もなお談合の摘発は続いています。

 ―中小の建設業者のなかには、談合そのものを悪いと思っていない方もいます。

公正取引委員会事務総局 九州事務所長 大塚 誠司 氏 大塚 そういうことだと思います。個人的な見解ですが、地元の業者さんは、談合を皆で生き残っていくために必要な手段だと捉えているのだと思います。しかし、同時に業界の体質強化などの面から見ると、それではいけないのではとも思います。公共工事自体の予算が大幅に減っている現状で、皆で飯を食っていこうという考え方が成立するのかどうか。競争でもって良いサービス・工事を、というのは、独占禁止法以前に地方自治法なり会計法の基本的な考え方です。地域住民に対して堂々と談合の整合性を説明できるとは思えません。

 ―競争に敗れたところは市場から退場しなければいけませんが、建設業は参入がしやすく、独立する人も多いため、事業者数はそこまで減っていません。

 大塚 工事量が減ったにも関わらず、事業者数が多いままなのだから苦しいのは当たり前で、建設業に限らず需要と供給の問題です。順番で仕事を回すのが世の中のためだとは思いません。

(つづく)

【聞き手:IB事業部リーダー 緒方 克美】
【文・構成:杉元 敦】


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