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2011年4月27日
身近に迫る危機 耐震を通して身を守る(3)~(社)福岡市耐震推進協議会・白水 秀一会長

 

 東日本大震災からはや1カ月が経過した。ここ遠く離れた福岡においても、予期せぬ自然災害に備え、緊張感が高まっている様子がうかがえる。そのなかで、最優先に考えるべきことは被害が起きてからどう生活をするかではなく、被害をどう最小限にとどめるかということである。いざ、地震が起きてからでは遅い。その前に我々ができる準備とは何か。(株)住環境工房らしんばん代表取締役で(社)福岡市耐震推進協議会会長の白水秀一氏に、住宅の耐震問題についてうかがった。

<補助金制度の周知が課題>

 ―耐震については補助金の制度もあります。昨年度は最大70万円の補助金がついていたと思いますが、現在の福岡市の補助金制度についてお聞かせください。

耐震審査の様子 白水 たしかに、今年1月から3月にかけては、国の補正予算の関係で時限的に最大70万円の補助金制度がありました。しかし、今年度の4月1日からは工事費の23%、最大で40万円の補助金になりました。たとえば、100万円の工事なら23万円の補助金が出ます。昨年度の福岡市への補助金の申請件数は101件です。とくに1月から3月に上乗せがあって以降は大幅に増えたようです。
 ちなみに北九州市の申請件数は13件だったようです。北九州市の補助金は、4月以降は福岡市と同じく工事費の23%で、最大は50万円です。福岡市に関わらず、この補助金制度はあまり周知されておらず、さらに周知徹底を心がけていく必要があります。

 ―現在、福岡市の住宅における耐震化率はどれくらいですか。

 白水 08年の調査時点では77%程度(共同住宅なども含む)です。木造住宅のみで言うと、約66%です。現時点でも全体で80%はないと思います。
 北九州市や久留米市など県内のほかの自治体と比較すると、進んでいる方ではありますが、スピード感は充分ではありません。他県、とくに静岡県や関西圏などではかなり進んでいます。

 ―最後に、耐震化の必要性についてお聞かせください。

 白水 福岡市が出している「揺れやすさマップ」というものがあります。まず、このマップを見ていただいて、もし「警固断層」が動いたら、自分の住んでいるところがどれくらいの震度で揺れるかということを知っておく必要があると思います。
 全国には約2,000の活断層があります。そのなかでも「警固断層」が揺れる可能性は非常に高く、30年以内に地震を起こす可能性は最大6%と言われています。これは人間が癌にかかる可能性よりも高い数値です。ですから、まずは自分が住んでいる家の状態を知るためにも、まずは耐震診断を受けていただきたいと思います。

 ―本日はお忙しいなか、ありがとうございました。

(了)

【楢﨑 賢治】

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