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2012年5月29日
地域密着で安心と信頼と笑顔を(後)~(株)九州住建 笠 籌之代表

 

 福岡県糸島市にある(株)九州住建。同社は太陽光発電の販売施工を中心にリフォーム事業を展開しており、地域に根差した企業として業績を拡大させてきた。価格の叩き合いのような不毛な争いとは違い、誠心誠意を尽くすことで得られる信頼関係が会社を支えていると笠籌之代表は語る。地域とともに生きる企業の理念を聞いた。

(聞き手:IB事業部リーダー 緒方克美)

<自分の幸せを望むのであればまず先に人の幸せを望むこと>
 ――太陽光発電の販売施工業者のなかには、子会社をつくり、売るだけ売って荒稼ぎする企業もあると聞きます。価格は安いですが、思うようにメリットが生まれなかったり、メンテナンスがなされなかったりするなど、多くの問題があるようです。そして、問題が大きくなると会社を閉じて逃げてしまう。そういう業者がいるから市場が荒れてしまうのでしょうね。

 笠 業者不信は確実にありますね。インターホンを鳴らしても、玄関を開けてくれないのがほとんどです。けれども、太陽光に対する興味を持つ方はいらっしゃいます。ですから、逆に私たちはショールームをつくり、お客さまに足を運んでいただこうと考えました。近くにお店があって、どういう人間がやっているかがわかれば、安心していただけると思ったからです。

 ――逃げも隠れもしないということが信頼につながるのですね。

0529_daihyou.jpg 笠 そうですね。ただ、厳しくもありますよ。私は自宅も会社の近所にありますから、変なことを1回でもしてしまったら、暮らしていくことさえできなくなります。

 お客さまのためになることを一生懸命に考える、この理念を外れて自己の利益を考えてしまったならば、すぐに地元で商売はできなくなってしまいます。顔が見えるゆえに下手なことは絶対できない、ということはあります。

 ――本来、商売というのはそういうものだったはずですが、最近は我が利益ばかりを追う企業も少なからずありますね。そうやって自らを律していく姿勢はすばらしいと思います。

 笠 たしかに枷(かせ)をつけて仕事をしているとも言えますが、私は一度も仕事がやりにくいと感じたことはありません。地元の一員として仕事をしているという自負がありますし、それがあれば負けることはないという確信に似たものも持っています。

 企業の存続はお客さまの支持がなくてはあり得ないと思っています。100人のお客さまがいたとします。うち99人が喜んでくれて、1人だけが不満を持った場合、企業の存続は危ぶまれると私は考えています。この99対1の勝負は、きっと1人が勝ちます。悪い噂は尾ひれをつけて即座に広がりますから。そういうことがないように、1人ひとりのお客さまに誠心誠意を尽くさなくてはなりません。信頼を得続けることができれば、お金は後から付いてくるものなのではないでしょうか。

 ――地域では利益ばかりを追求するような仕事はできないということですね。

 笠 まじめにやってさえいれば、地域の方々が支えてくださるようになります。おかげさまで、今ではお客さまを紹介いただけるまでになりました。
 私は常に、「自分の幸せを望むのであれば、まず先に人の幸せを望むことが大切である」という理念を肝に銘じて仕事に取り組んでいます。そして、自分に関わるすべての人が幸せになってほしいと思います。この思いが地域に広がり、世代を超えて受け継いでいってくれたら、すばらしい世のなかになるだろうと考えています。

 ――そもそも事業というのは、自分の理念の実現にあろうかと思います。利益などは理想実現の手段であって目的ではないはずなのですが、ときとしてそれを忘れてしまうことがあります。今日のお話を聞いて、理念経営の在り方を再認識したように思います。本日はありがとうございました。

(了)
【文・構成:柳 茂嘉】

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<COMPANY INFORMATION>
■(株)九州住建
代 表:笠 籌之
所在地:福岡県糸島市前原東1-6-3双栄ビル1F
資本金:1,000万円
TEL:092-332-1231
URL:http://q-j-k.sakura.ne.jp/

<プロフィール>
ryu_p.jpg笠 籌之(りゅう・かずゆき)
1972年、福岡市早良区に生まれる。西福岡高等学校中退後、防水工事企業に就職。共進防水の屋号を掲げて2002年に独立。07年に(株)九州住建として法人化。地域の役員を7年間務めるなど、地域活性化のためにも尽力している。



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