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2012年7月25日
安全な交通インフラへ 39年目の提言~福岡道路(株)

 

福岡道路(株) 代表取締役社長 洞孝道 氏

 「道路は、安全に走行できるためには常々メンテナンスが必要です。新設もですが、生活道路の修繕・管理が今求められています」と、福岡市に本社を構える福岡道路(株)の洞孝道代表取締役社長は語る。
 同社は1973年9月に(株)結城舗道として産声をあげた。2012年4月1日、(株)結城舗道から商号変更し、(株)松本組「舗装」部門を吸収。早良区にあった本社を松本組のある東区に移転させる形で設立された。

0725_hora.jpg 道路は近年、税金の無駄遣いの象徴として扱われ、公共事業バッシングの材料にされてきた。しかし、昨年の東日本大震災を契機に、公共インフラのなかでもとくに道路の重要性が再認識された。福岡市においては幹線道路の整備はほぼ終わり、一般市民の生活道路をいかに保全していくかにシフトしつつあるという。今年3月に福岡市の委託で、社団法人福岡市舗装協会が加盟する25社で分担して市内の生活道路を調査したところ、区画線が消えて見えにくいところや、補修が必要な路面、歩行者が歩きにくい道路等不備が明らかになった。この状況について洞社長は「何も起きなければいいですが、安全は結果がすべてです。震災でもそうでしたが、道路が寸断されたら救援物資も運べません」と懸念を示す。

 「福岡市は全長3600キロの下水管が走っています。古いもので53年前のものもあり、補強しなければいけませんが、年間の予算が約60億円なので、60年かかる計算になります」。地下を通る下水管の老朽化問題は深刻で、公共投資の縮減に歯止めをかけなければ、市民生活に支障をきたすことになりかねない。大規模な工事が予定されていないとはいえ、日常生活に影響を及ぼすインフラの維持管理に休みはない。

 福岡市では新たな問題として自転車通勤の増加による事故が起きており、自転車道の整備を求める声が強まっている。「自転車専用道路の整備もテストケースで行なってはいますが、スピードの出し過ぎ、逆走などの事故も起こっています。自転車専用道路をつくる必要はあると思います」(洞社長)。国土交通省も自転車専用道路の整備に向けた研究に着手している。福岡市では、博多駅の筑紫口通りで社会実験が行なわれた。1日1万4,000台もの自転車が走行しており、歩行者との事故を防ぐためにも自転車専用道路の整備を進める必要があるというのは、道路整備を担う業者としての提言である。

 公共事業の見直しが始まったとはいえ、建設業界の環境は厳しい。そのなかでいかに会社経営を進めていくかが成長へのカギとなる。「人を使うのは難しい。マネジメントのなかで、いかにして100%の能力を発揮させるか。そのためには人を信頼して任せていかなければいけません」と信頼関係こそが何よりも重要だと洞社長は語る。「35年、松本組に在籍し、公共事業にどう取り組むべきか教育を受けてきております。福岡道路は松本組の実績、技術もすべて承継しており、それに対する結果を出していかなければいけません。社長になって更に勉強していかなければと思っています」と、洞社長は力強く語った。創業から39年。福岡道路(株)として新たな出発を踏み出した同社の今後の活躍が注目される。

【文・構成 近藤 将勝】

<COMPANY INFORMATION>
代 表:洞 孝道
所在地:福岡市東区1丁目1番19号
設 立:昭和48年9月(平成24年4月に改組)
資本金:3,000万円
TEL:092-651-1036
URL:http://www.matsumotogumi.net/outline/index.html


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