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2012年7月17日
生活を支えるインフラ事業 より良い地域を築くために(1)~(社)熊本県建設業協会

 

(社)熊本県建設業協会 会長 橋口 光徳 氏

 今年4月1日をもって熊本市が政令指定都市へと移行し、地理的にも九州の中心に位置する熊本県。経済発展の新たな役割が期待される同県において、長年インフラを支えてきた熊本県建設業協会の橋口光徳会長((株)橋口組・代表取締役)に、建設業界の現状と課題について話を聞いた。

<縮減、効率化の果てに>
 ――はじめに、建設業界の現状について感じられていることをお聞かせください。

0717_hashiguchi.jpg 橋口 現在、各県建設業協会と九州地方整備局で意見交換をしており、熊本には企画部・建政部・各出先の事務所から総勢22名来られました。そこでわかったのは、役所も業界もお互いに弱ってしまっているということです。業界の疲弊はご案内の通りであり、このことについては行政側も十分にご理解をいただいております。

 私どもの産業は、現場でのみ利益を得るという特性があり、そこで利益が出るように何とか改善できないかと主張をしたわけでありますが、わかりやすい事例で言うと、現在、九州横断自動車道延岡線が最盛期であり、ここ数年は毎年20数件の工事が発注されております。それを監理するのは、発注者(九地整)から監督官が1名、それに監督補助員、これはコンサルタントと契約しますが、彼らが数名、その人員だけでは20数件の工事をとても監理できないのです。

 ワンデイレスポンス・三者会議など、施工を円滑に進めるための制度も有効に機能していない現実がここにあります。小泉政権から始まったコスト縮減計画の1つの結果として、発注側技術者の人員削減も相当進んでおり、現在も民主党政権下でさらに進められようとしております。

 これは全国的に起こっている問題ですが、とにかくまずは発注体制強化のための予算をつけていただきたいと思います。そうでないと、我々にすべてしわよせが来ますから。

 ――現在、協会として取り組んでいることは。

 橋口 現在、元請から下請まですべての建設企業に社会保険加入が義務付けられようとしております。建設業界の疲弊はご案内のとおりであり、利益を度外視したダンピングが横行しているなかで、その徹底は極めて困難と思います。やはり受注したら、なんとか利益の出るようなシステムづくりが必要であり、その一環として、最低制限価格を90%にしていただくことが不可欠と思います。全国では12県が90%以上、なかでも新潟は91%であり、熊本県でもその方向でお願いしております。

 零細な業者は、自分が請けている仕事も、ほかの業者を使ってワークシェアリングをしているような実態と制度導入の理想とのギャップが著しく、それを埋める努力がまず必要だと思います。

(つづく)
【大根田 康介】

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