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2012年7月24日
地域のさらなる発展には行政とのパートナーシップが不可欠(後)~ 一般社団法人福岡市土木建設協力会

 

一般社団法人福岡市土木建設協力会 会長 城本 憲治 氏

 ――問題解決の糸口は見えていないのでしょうか。

 城本 正直なところ、入札方式や評価制度については、何がベストであるかと言い切れません。そのため、当協力会及び会員企業についても、行政側の動きを密にチェックしたうえで対応していくということを、忠実に行なっています。

 ただ、各地方自治体によっては、独自制度の導入を図る動きも出てきており、その流れが福岡・九州を含めて他地域へと広がっていけば、また展開が変わってくるのではないかと考えています。是非とも「福岡方式」なるものを構築していただきたい。とくに、当協力会としては地場業者を重要視した評価基準に期待しています。

 また、建設業界は必要不可欠な業種であると考えていますので、業界に対する悪いイメージの払拭のため、新たな活動も開始しています。当協力会は、従来より市の要請を中心に活動してきましたが、自発的なボランティアや社会貢献活動を進めることで、イメージアップの一助になればと思っています。もちろん、これまで以上に福岡市や業界団体との関係性を高めていくことで、市民を対象に活動を広く周知していくことも使命であると考えています。

 ――今回、同じくインタビューをしています藤井教授の提唱する「列島強靭化論」については、いかがお考えでしょうか。

 城本 注目しているのは、構想をたどってみれば分かるように、私たち土木業界だけではないでしょう。先日発表があり、藤井氏の考えが基になったという自民党の「国家強靭化基本法案」についても、10年間で約200兆円の集中投資を行なうという、近年稀に見る公共事業への取り組みには、厳しい状況が続く業界側から見れば、大いに期待したいところです。

<協力会の在るべき姿>
 ――貴協力会の今後の方向性、抱負についてお聞かせください。

shiromoto_kaityou.jpg 城本 今年5月に開催された総会にて、会長に再任していただきました。任期は2年になりますので、会長として選んでいただいた以上、任期の間に後世へと何か残していかなければならないと考えていますが、具体的にはまだ固めきれていません。

 ただ、協力会の活動を通して、協力会側から会員のために何ができるのか、これは会員は協力会に対して何を求めているのか、逆に会員は協力会のために何ができるのか、その辺のところを意思疎通を図っていきながら、互いに盛り上げていきたいという思いがあります。

 地場土木業者の集まりであり、行政側とは足並みを揃えていく必要があります。そのためのプロセスとして、市へのアピール活動、業界団体を巻き込んだ市との協力関係を引き続き強めることが必要だと感じています。「会員で良かった」と思える協力会にするため、任期のうちにきっかけづくりまでしていくことが目標です。そして、それを後世に繋げることが、私に求められていることでしょう。

 当協力会としては、公共投資の抑制など業界の取り巻く環境悪化から、会員数の減少が続きました。そこで、今一度考えるべきことは、戦後の福岡再生に尽力した先達の思いです。創立60周年の記念事業ではコンセプトを「原点回帰」とし、改めて顧みることでこれからの在り方を考える場としました。

 制度や経済情勢により環境が変わっても、私たちに求められているものは変わらないと考えています。そのため、今後も地場土木業者の代表として、継続した活動を真摯に続けていく所存です。

(了)
【文・構成:杉元 敦】


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