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2012年7月27日
人の生活をつなぐ道路、防災・減災で果たす役割~(社)日本道路建設業協会

 

一般社団法人日本道路建設業協会
(株)NIPPO 九州支店長 馬場 義雄 氏
日本道路(株) 九州支店長 天尾 雅実 氏

 日本の公共インフラのなかでも道路の果たす役割は大きい。日々の経済活動でも災害時の緊急車両の走行でも道路は不可欠である。しかし公共投資の減少にともない、道路予算は大幅に縮小されてきた。国民生活の安心安全を守るうえでも、道路新設だけではなく、既存の道路の維持修繕の重要性が指摘されている。一般社団法人日本道路建設業協会(道建協)が果たすべき役割について、同会九州支部長で(株)NIPPO九州支店長の馬場義雄氏と、同幹事長で日本道路(株)九州支店長の天尾雅実氏に話を聞いた。

(聞き手:IB事業部リーダー・緒方 克美)

 ――癒着・談合で建設業界はくくられ、デフォルメされています。そのことについてお聞かせください。

 馬場 マスコミの意図的なリードで、財政難の犯人を公共事業のせいにされてきました。本当は社会保障費が年々上昇しているにも関わらず、です。道路はその先がつながらなければいけません。東九州道も宮崎までつながれば意味が出るのです。北陸での中越・能登地震で活動したのは道建協でした。不眠不休で働きました。口蹄疫についても宮崎日日新聞がまったく書きませんでした。それでは若い人たちに夢を語れません。

 天尾 ローマが栄えたのは道路のおかげです。しかし、我田引水的な見方しかされず虚しくなります。

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 ――日本は内需型国家で、日本国民が日本国民に借金しています。なぜお札を刷れないかという理屈がわかりませんね。

 天尾 自民党の強靭化計画は、10年で200兆円使うといいます。大いに結構な話です。小泉政権の進めた新自由主義は、アメリカからの押しつけもありました。それから、長野県知事の脱ダムは論理的に破綻しています。

 ――ITは建設よりも労働環境は悪いですね。ITは失敗すれば海外に木っ端微塵にされます。

 天尾 一時期より環境は変わりました。東大でも土木志望者が増えました。「人は石垣・人は城」といいます。技術の伝承は国の骨組みにかかわります。道路舗装は専門工事である意味職人的で、技術技能が重要ですが、継ぐ人の減少は懸念しています。

 ――入札については、どのようにお考えでしょうか。

 馬場 経審(経営事項審査)のために、点取りのためにボランティアを行なうのは意味がありません。また、老舗も新しい業者も同じ扱いというのは問題です。その会社を選んだ責任がわかりません。落札が90何%で談合はおかしい。業者は、赤字覚悟で入れていることがあります。自治体は地域要件で大手が弾かれています。

 ――道路舗装技術はいかがですか。

 天尾 道路について、外国とそんなに差はありません。特殊なものを除けば、みな同じです。道路は畳1枚からやり直すしかない。アスファルト舗装とコンクリートではかなり違います。アスファルトの寿命はせいぜい6~7年。今、コンクリートで変えられるところは変えていこうとしています。ただ、メンテナンスのコストの問題があります。また、橋梁も問題で、悪いところから直しています。

 ――国との関係についてはいかがでしょうか。

 馬場 国土交通省との意見交換会でもさまざまな提言をしています。昨年の震災でも、東北地方整備局の果たした役割は大きいです。地方整備局を地方に移管しようというのは、震災のときに動けるのか疑問です。震災から学ばなければいけません。私たちは防災だけではなく減災をいっています。

【文・構成:近藤 将勝】


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