ネットアイビーニュース

2016年12月26日
杭打ち業者の疑惑を追いかけ続けた6カ月(中)~ブローカー・末広産業

 

 NetIB-Newsでも反響の大きかった、杭打ちブローカー・末広産業の疑惑追及。調査開始から、一連の報道を終えるまでの約6カ月間、筆者の仕事はまさに「末広」一色となっていた。ピンハネ、丸投げ、建設業法違反の疑い。客観的証拠のそろった報道に、反論の余地を与えず、業界に真実を突き付けてきた。これまで記事にしなかった取材の裏側を述べていく。

ゼネコンからの反響大

suehiro2_s.jpg 本サイトでの報道が始まった直後から、多方面より情報提供が入るようになった。「こういう記事こそ、データ・マックスのやるべきこと」と激励を受けたことを今も覚えている。とくにゼネコンからの意見が多く、民間でも末広産業が暗躍していることがわかってきた。ゼネコンは杭工事の予算が下がらない原因のひとつに、末広産業のようなブローカーの存在を挙げていた。「大手がとにかく末広を指名する。自由競争が生まれないので、価格が下がらない」と複数のゼネコンが答えてくれた。末広産業がブローカー行為を始めたのは、今に始まったことではなかった。迷惑がってはいたものの、ゼネコンは声に出さずに、従来のやり方を受け入れていたのだろう。報道をきっかけに、不適切行為が明らかとなり、ゼネコンは声を上げるようになったのだ。

小休止した報道に「たいしたことない」と末広産業

 8月のお盆休み前に、それまで仕込んでいた情報記事が一区切りついた。連日の報道が一旦止むと、「ネタ切れで、それ以上の追及はない」と感じたのだろうか。業界関係者から、弊社に連絡が入った。末広産業が「データ・マックスはもうネタ切れ。大したことはない」と吹いているということだった。さすがに記者魂に火が付いた。急いで情報を洗いなおした。そして、見つかったのが工事経歴書と施工体系図の不一致だった。福岡県には、「工事をした」として報告しているが、その形跡が施工体系図に見つからないものが6件発覚した。施工体系図に名前がない。つまり、仕事はしていない。しかし、工事実績として工事代金を受け取っている。記載ミスとはいえないほどの件数が発覚し、再度追い詰める材料が見つかった。勝負ありだった。

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(つづく)
【東城 洋平】

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